第五世代高粘度対応無注水軸受の無注水運転試験
- 2021/03/02
- 14:29
現在、低周速、0.2MPa、長時間の無注水運転試験を継続中。一日6時間の無注水運転を始めて10日目。温度上昇等は第三世代軸受と同等、摺動トルクも同等、比摩耗量も同等。少なくとも、ドライ摺動運転性能に関しては、従来システムと同等の性能を示している様子。これから、供試軸受合計6台が今月中に完成予定。全数揃ったら、通常周速、通常面圧、ドライ運転3時間×200回の試験を行う。今回調達する6種類の軸受は材質は2系統、パター...
第五世代軸受完成
- 2021/02/25
- 14:40
これまで、4バリエーションの液中軸受をリリースしてきた。第0世代は、1996年から開発、市場化1999年以降のモデル。軸受、軸スリーブの両方に硬質材料を用いたジャーナル軸受。目的は耐食耐摩耗軸受。使用環境は土砂等硬質粒子を大量に含むスラリー液中で用いるもの。本来の用途は原油運搬船(タンカー)からの原油荷揚げ用途に使われる想定。ただ、タンカーにおける荷揚げ運転以外の運転で問題が発覚。無注水状態での運転に晒さ...
結構いいぞ、新型軸受
- 2021/02/16
- 16:17
第五世代の無注水軸受、悪くない。ドライ摺動特性は第三世代と同じ。違うのは、比重差の無い異物が混入してきても排出できる点。具体的には、トイレットペーパー、髪の毛、石鹸、乳化物、或いは、油と水の混合オリマルジョンのような液体、、、こういう異物が軸受隙間に入っても詰まらない事。高濃度異物の排出機能が高い点だ。なお、ドライ摺動特性は従来と全く同じ。基本構造が同じだから違いは無い。従来は水+スラリー対応。ス...
軸受隙間の決定
- 2021/01/21
- 09:00
滑り軸受に於いては、その軸受隙間の決定が重要。単純な水軸受の場合、慣例的に内径の1/500~1/1000とするという風な記述が設計ハンドブック等に記載されているが、摺動環境が水中であるとは限らない。厳密には、周速、面圧、粘度によって厳密に計算すべきものである。この三条件によって適切に求めるモノとなる。下水用ポンプの場合、元来は水+土砂スラリーという想定であり、スラリー濃度が3000ppm程度以下の場合、...
特許素案
- 2020/12/23
- 23:57
一応、次の特許の素案が出来た。行った実験結果もまとめてみた。思った以上に効果が高い。ただ、実験環境を作るのが大変だった。トイレットペーパーとか、PVAとか、そんなものを使って雰囲気を作った。これから添付図を作って、年明け早々に申請かな?...
ドライじゃない、、、、
- 2020/12/10
- 11:47
大昔、セラミック軸受で苦労したのが、超硬合金製スリーブの割れ、、、これ、温度上昇が原因。温度上昇の原因をドライ摺動と想定し、温度上昇を来しても割れない、つまり抱き付かない仕組みを生み出し解決した。この考え方で、近年は新しい第三世代、第四世代のジャケット構造のベアリングシステムを提案してきたのだが、、、、これでもトラブルフリーとは限らない。トラブル事例としては、解放後にジャケットシステムに多くの詰ま...
高粘液対応ベアリング
- 2020/10/26
- 18:15
比重差のあるスラリー粒子を含む液体に対応しているのが現在の軸受システム。しかし、比重差の少ない混合粘液に対応はしていない。ただ、現実に、そういう荷液によって問題も発生している。そこで、これに対応するシステムを三ヶ月程思案して、特許申請の準備が整った。新しいシステムは、現状の1cSt向け軸受システムとは異なり、より高粘度の荷液に対応出来るシステム。ただ、従来ほどの硬質粒子への対応力は持ち合わせていない。...
鋳鉄エンジンブロック
- 2020/10/21
- 14:44
昔のエンジンは鋳鉄ブロックを使っていて凄い!という話がある。或る意味、正しい。だからといって、現代のアルミブロックのエンジンがダメという訳でもない。単体の剛性では劣るかも知れないが、それでも十分だから成り立っている。最近、とある原動機を据え付けたら振動が出るという話が問題となっていた。そして据え付け箇所の強度不足で振動がでるということで、機械メーカーとして責任は無しとの見解をメーカーは行っていたの...
高精度インペラで振動対策
- 2020/10/14
- 08:22
無注水軸受を使った運転、基本的には軸受系だけの話だけど、この度、ある企業から軸受以前にポンプの回転数を従来より大幅に高めて運転するモノに対応かのうかどうか?という問い合わせを受けた。勿論、可能だ。しかし、実際に組み込んで運転すると、高い回転数で振動が発生するという、、、インペラ自体が、回転数から較べると大きすぎるのだが、、、、、当初は軸受起因?とされていたけど、従来軸受でも振動は収まらない。で、イ...